オフィス出川の出川代表に最近の取り組みについて詳しく伺いました。
ホテルチェーンの経営陣の方は次のようにおっしゃいます。
「東京への出張の際に、いつも当ホテルをご利用いただいているお客様に、東京以外の出張
においても当ホテルのチェーン店舗にお泊りいただけるよう、
チェーンへのロイヤリティを高めていただくことです」と。
「そのために、会員制度を作って会員カードを発行し、特典をつけたりもしているが、
基本はスタッフの顧客に対する接し方やホスピタリティであったりする」と
認識されています。
はい。そういうことになりますが、違う地域にお泊りになる際も、いつも使っている地域のホテルと同じレベルの接遇サービスが
受けられるという点が重要です。
それにより"このホテルチェーンならば、どの地域のホテルでも気持ちよく使えるだろう"と思ってもらえるようになります。
そのためには、全店舗でサービスレベルが統一されている必要があります。
サービスの起点となる各地域の現場支配人に集まっていただき、ホテルチェーンとしてのサービスがどうあるべきかを考えてもらいます。
個々の現場支配人には、それぞれ独自のサービスに対する考え方があります。それらを統一するとなると、
統一する必要性について話し合うところから始めていくことになります。ここに納得感がないと、どの店舗でも容易に実施できる
低いレベルでのサービスの統一になってしまうからです。
一度それぞれのサービスへの思いを捨ててもらい、ゼロベースで「サービスはどうあるべきか?」から考えていただきます。
その後、考えたことを皆で実践してもらい、「本当にそれでいいのか?」を検証し、更なるブラッシュアップを図ります。
そうですね。サービスというのは日々の現場でお客様に対して行うものですから、日頃のマネジメントを司る方々が現場で指導していく形を取らないと難しいです。
そこで最初に各店舗の現場支配人と共にサービス基準を作り、その後、現場スタッフに浸透させていきます。
現場への浸透期間が終わった後に各店舗を見て回り、お客様目線に立ってサービスレベルをチェックします。
チェックといっても、マイナス部分をあげつらうのではなく、上手く出来ているところを褒めて、更にプラスαすればいいことをお伝えします。
そうすることで、接遇サービスレベルが更に向上します。
目的はCS向上であり、リピート率の向上ですから、失敗しないように失敗しないようにと接客しても上手くいきません。
前向きな気持ちで取り組んでもらうことが肝心であり、また、前向きな気持ちになりやすい現場環境、風土を作ることが大切です。
そして、CS向上の歩みを止めないように、リピート率などの指標を作って全店舗で共有することが欠かせません。
はい。まだその他にも、現場支配人への支援となる研修を行っています。
より良い店舗を作ろうと頑張っている現場支配人は、現場をマネジメントする立場で、スタッフとの関係作りで悩みを抱えていたりもします。
そこで、部下との関わり方、コミュニケーションの取り方、褒め方、叱り方、注意の仕方、モチベーションの上げ方など、
部下と良い関係を築きながら、良き指導者として接することができるよう研修を行い支援します。
また、現場スタッフはシフト勤務のため体への負担が高まっています。
そして、お客様対応を積み重ねていく上で、知らず知らずのうちにストレスを溜めてしまうこともあります。そこで、
ストレス要因への対処法やストレス解消法を知ってもらい、プラス思考での考え方や受け止め方を習得して
いただくことで、自分自身で心と体をケアするセルフケア力の促進を支援します。
お問い合わせいただいた後にお伺いして、現在の状況、目指す姿、お客様から求められていることなどをヒアリングさせていただきます。
その上で、実現させたいことを実現するためのご提案をいたします。
例えば、CS向上、コミュニケーション、ホスピタリティ、メンタルヘルス、モチベーション、リーダーシップ、接遇マナーと
いった項目などで、既に何かしらの改善テーマをお持ちの場合もあるかと思います。
そのようなテーマを事前にお聞かせいただければ、研修のプログラムやテキストなどをお持ちして、研修のイメージを掴んで
いただきます。その中で今回の改善テーマが挙がった背景などをお話しいただければ「こういうやり方はどうでしょうか」と
研修方法や一連の研修を通しての着地点をご提案いたします。
今回はホテルチェーンに関するお話でした。ひとつの商品を選んでいただき、それをリピートしていただく。
そして、リピート以外の商品も使ってもらい満足していただくことで、顧客のロイヤリティを醸成していくというお話でした。
一度ご利用になったお客様にご贔屓にしていただくことこそが経営の安定には欠かせないと考えると、
これはホテルチェーンに限らずあらゆるサービス業でも必要な事柄だと感じました。
取材:亜才株式会社 藤原
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